R5.2.10  健康長寿を目指して

         健康で長生きするために ~より良く生きることを考える~ 

 

                                     講師 大阪府高齢者大学校 堅本 盛行 氏 

                                            (レクレーション・コーディネーター)

 

1 健康って!

 健康とは、完全に身体、精神、及び社会的に良い(安寧な)状態であることを意味し、単に病気でないとか、虚弱でないということで

ない (それぞれのバランスがとれた状態にある)

 2 生きていることと健康

  ①:心身一如(心とからだ)  ②怒哀(生きている歓び)  ③:十月十日(生きてる感動)

3 人間には「4つの本能」が!

①た 楽しみたい  ②し 知りたい  ③な 仲間になりたい   ④み 満たしたい 

4 生きている意味を考える

  ① 「人は楽しみたくて生きているのです。それだけです。

(読売新聞 ほっとぱーく) 17歳の少年がスリランカの偉い坊さんに「生きる意味」を問うた時の答え

 ② 「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子どもの声きけば 我が身さえこそ動(ゆる)がるれ

……大意は「遊ぶために生まれてきたのだろうか。戯れるために生まれて来たのだろうか。遊んでいる子どもの声を聴いていると、感動のために私の身体さえも動いてしまう。」梁塵秘抄 巻第2(今様歌謡集。後白河法皇編著)

  ③ 人が幸せと感じることは ~日本理化学工業の障がい者雇用から~

されている  められる  められる  められる  に立てる     

5 100歳以上の人に聞いた!

100歳以上の女性 76,450(88.1) 同じく男性 10,060(11.9%)(20209月現在)

  ・よく食べている食物……1位 豚肉 2位 青魚 3位 牛肉 4位 卵 5位 チーズ

  認知症の予防に良いと思う活動……1位 書道 2位 折り紙 3位 ぬり絵 4位 麻雀

 

  ・1日7つの健康習慣

  ① グーパー体操(手・足)をしている

  ② 片足たち体操、両足踵上げ体操をしている(右で左で、座って立って)

  ③ 家庭菜園を楽しんでいる

  ④ 声を出して新聞を読んでいる(誤嚥性肺炎予防)

  ⑤ 肉と魚を毎日食べている

  ⑥ コップで100mlの水や牛乳をよく飲んでいる 

  ⑦ 両手をグウにしてあごの下から押す

 

 <まごわやさしい>(和食づくりの合言葉)……医学博士の吉村裕之氏が提唱しているバランスの良い食事の覚え方。1日1回は摂取したい7つの食材

      =まめ  =ごま  =わかめ  =やさい  =さかな  =しいたけ  =いも

6 健康で長生きするための5要素

  ①運動  ②栄養  ③睡眠  ④仲間  ⑤楽しみを持つ(趣味の活動)

   よく食べ、よく歩き、そしておしゃべりしよう  ウォーキングは夕方に! 目標は1日6,000歩を! 

  ※ 堅本講師は、朝と夕方に2,500歩ずつウォーキングしている。


R5.2.24 足元の投資環境とこれからの投資戦略

資金の確保と資産運用の基本

                    (株)自然総研主任研究員 荒武 貞雄 氏

〇 老後の資金計画 ⇨中核資金は公的年金

  リタイヤ後に必要なお金の基本的な計算式

    リタイヤ後の支出(生活費・医療費・介護費など) ― リタイヤ後の収入(年金など) = リタイヤ後に必要なお金

   夫婦2人の最低日常生活費 ⇨ 月額22.1万円

  ※ 夫婦2人でゆとりのある老後に必要な生活費 ⇨ 月額36.1万円 

〇 お金と生活を見える化する

  1出発点~今後の人生を描いてみる

   ①いま、人生のどの時点にいるか? 今後の人生をどのようにしたいか?

   ②いま、お金はどれくらいあるか? 今後の見通しはどうか?

  2ライフプランとお金を結びつける

   ①今後の人生や生活に関する希望を書き出してみる。希望を実現するために、どの程度のお金が必要か考えてみる。

 () 老後も夫婦で趣味や旅行の楽しみ、月◯万円位の支出を続けたい。

   ②お金に関する現在の状況を確認する(収入と支出、資産とローン)。また、今後を見通してみる。

     () いま資産が◯万円ある。給与や年金は、今後◯万円程度もらえる。

     () 年金と資産の取り崩しで、年間◯万円の支出を◯歳まで続けられそう。 

  ③「①と②」を考えあわせ、今後の生活とお金について、「課題」を発見する。

  3見えてくる「課題」

   「課題」を発見したら「見える化」を図るため書き出してみよう。

     () お金が足りなくなりそう。 ⇨ 今後の生活や支出を見直ししましょう。

     () お金を増やしたい。運用のノウハウを知りたい。 ⇨ お金の管理や運営についての知識を身につけましょう。

        大切なのは収支をコントロールすること

〇 「貯める・増やす」~資産形成

   つみたてN I S A(つみたて型の少額投資非課税制度)

   メリット ①投資した商品が値上がりした場合の利益が非課税になる。

        ②投資した商品の配当金、分配金も非課税になる。

   iDeCo(イデコ 個人型確定拠出年金)

メリット ①老後の備えができる(利用可能期間は原則65歳まで)

②掛金額分は毎年所得税と住民税が軽減される。

         ③受取時も税制優遇が受けられる。

〇 ライフテージ別の注意点

 ①現役期の注意点

  ・なるべく早くライフプランに基づく資産形成をスタートすること。

  ・「長期投資、時間分散投資、投資対象の分散、非課税、税制優遇」を忘れないこと。

 ②リタイヤ期前後の注意点

  ・退職金などを一度に資産運用に回さないようにしましょう。

  ・今まで資産運用の経験のない方は小さなリスクと金額から始めて練習しましょう。

 ③高齢期の注意点

  ・70代では徐々にマネープランを見直しましょう。

  ・身体機能と認知機能の衰えへの対策を早めに着手すること。特におひとり様などの家

族形成に対応。

 

<まとめ>

   男性で90歳、女性で95歳までのライフプランを考えましょう。

   どんな人生を送りたいかを考える、やりたいこと以上に優先順位をつけましょう。

   心配しすぎない。楽観し過ぎない。信頼できる人に相談しましょう。

   老後生活の資金の中心は「公的年金」です。

   医療保険制度、介護保険制度でできることを学びましょう。

                                    認知能力と身体能力が衰えていく事は不可避です。正しく備えましょう。


シニア層への住宅資産の活用  ~『リバースモーゲージ』のご紹介~

                                    講師 池田泉州銀行 松崎 大生 氏 

〇 リバースモーゲージとは

  自宅(持家又は購入予定物件)を担保にして、そのまま住み続けながら金融機関から融資を受けられる仕組みのローン制度。

〇 池田泉州銀行の「リバースモーゲージ幸せ百年」利用のお金の使い道と借入れ条件など

  ・リフォーム ・住宅ローン完済(借換え) ・老人ホーム入居費 ・子どもや孫への資金援助 ・旅行 ・趣味 ・医療 ・介護 

  ・生活費 ・住み替え 等

  <借入れ条件など> 

55歳以上なら、年金のみの収入でも、自宅を担保に住みながら借入れができる。月々の支払いは利息のみ。保証人は原則不要。借入

金額は最大1億円。借入期間は終身。