R4.10.21  佛日禅寺と座禅体験

                                        講師 佛日寺15代住持 服部 晃承(こうしょう) 氏

〇 午前中の「麻田藩の歴史と現在」について、分家14代青木一章氏の講義を受けました。午後からは佛日寺に出向き、服部住

 持より黄檗宗や本堂等の説明を受けた後に、10分程度の椅子に腰かけての「座禅」を行いました。その後、南林墓地や西墓に

 出向き説明を受けました。

 

〇 (ぶつ)日寺(にちじ)(佛日禅寺)

 ・宗派は日本三禅宗の一つ黄檗宗(おうばくしゅう)に属す(他には臨済宗と曹洞宗)

・黄檗宗は江戸時代1654年に明朝より来朝した隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師により伝えられた。元々は「臨済正宗」「臨済

宗黄檗」と称していたが、明治9年に現在の黄檗宗となる。本山は宇治の「黄檗山福寺」であり、徳川家綱公・後水尾法皇

によって創建。その末寺は全国に約450ケ寺所在する。

 ※隠元隆琦禅師……生没年15921673年、29歳で中国の黄檗山萬福寺(福建省)で出家し、修行の後同寺で住持を務め、

          1654年の63歳の時に弟子20名を伴って来日。1661年京都宇治に萬福寺を創建し、日本の黄檗宗の

          開祖となった。 

 

佛日寺は豊中市蛍池西側に陣屋があった1万石大名の麻田藩青木家の菩提寺であり、その前身は「松隣寺」で1630年麻田村

の東に二代藩主青木重兼公が建立。1654に現在の地(畑1丁目)に移転し本堂・禅堂等を建立。

1659に隠元禅師を迎え「摩耶山佛日寺」として開創。麻田藩より200石の寄進があり、境内には30の堂宇が建てられ

た。

・初代住持(住職)は隠元善師の一番弟子の()(りん)禅師であり、代々その法嗣が住職を務める。

    ・本堂正面に釈迦如来、左手に毘沙門天、右手に緊那(きんな)()(おう)菩薩(食堂の神様)、右端に初祖達磨大師、左端に開山隠元禅師をお祀

    りする。

    ・南林墓地には歴代藩主等の墓塔があり池田市の文化財に指定されている。

    ・西墓には旗本青木家、分家青木家、麻田藩家老の墓搭が立ち並んでいる。

 

  〇 「座禅

    ・参加者全員が椅子に腰かけて実施しました。椅子の場合は、足を肩幅に開き地につけるやり方で、それ以外は座ってするのと

     は変わらないとのこと。 

・座禅修行中に眠気に襲われた時や座禅に集中しておらず姿勢が悪いと「警策(きょうさ)」によって叩かれます。警策は叩くの

 ではなく「与える」、叩かれる方は「いただくとなる。

      ※「警策」……「警覚策励(けいかくさくれい)」の略。「きょうさく」、「けいさく」

 

    ・警策の「いただき」方について

①巡警(住持)がゆっくり近づいてきたら合掌する。これが叩いていただきたいという合図となる。

②合掌のまま巡警とお互いに一礼

③両腕を抱えるようにして体を少し前に傾ける。

④住持より警策を左右の肩に3回ずつ受ける。

⑤終われば互いに合掌して一礼

 

※私は試しに警策をいただきました。大きな音はしますけど、いただいた後は心地よい気持ちになりました(私個人の感想で

 す)

  

  〇 佛日寺への行き方

     阪急電鉄池田駅前の阪急バス乗場4番から「阪急石橋北口」行きバスに乗り、「石澄」駅にて下車後、徒歩5分程度、運賃は

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